Samba De Verao

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僕は週のはじめから50時間近くを寝ないで過ごしていたためか、
その日は早い時間に眠りについた。
翌朝の午前6時をすこし過ぎたころに目を覚ました僕は
満ち足りた眠りを体内にはっきりと宿していることを確認し、
すこしうれしくなった。

太平洋を前にした小高い丘にあるこの部屋の窓の向こうは
闇から開放されて柔らかい光に包まれていた。
満月の夜を迎える今日は、どんな一日になるのだろうか。
すべてがはじめての新しい時間。
そんなことをぼんやりと思い浮かべながらゆっくりベッドから起き上がった。

夏のような一日を海辺で過ごしたその夜、
僕は美しい満月をこの海辺の町と、いつもの町で二度見ることが出来た。
そしていまも僕の中に夏が残っている。

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