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机上をランナーが駆け抜けて行った

それまでフレームの中は冬へと向かう秋の季節だった。そこに、ある一つのものを加えると、それまでの世界が一変した。Bicのボールポイントペン、それはまるでゴールを駆け抜けた短距離走者のようだ。その季節はいうまでもない。いまそのものだ。

その一方で、カオが完成したと受け止めるのもおもし…。

自分らしさ、あなたらしさ

BRUTUS 3.15号の特集は「東京らしさ」だ。「東京」を隠して、「何か」に変えてみたら面白い。それはモノだったり、名前であったり。僕はこのヨーグルトを乗せてみた。

買った理由は、20ページにもおよぶ綴じ込み「ぼくの哲学 MEET MONSIEUR KAMAYATSU」を読みたかったから。ムッシュは粋という言葉がよく似合う洒落者だったね。

1年半ぶりの更新です

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「さっきの夕焼け見た?」

「はい、見ました!」

「きれいだったね」

「はい、すごくきれいでした!すっごくきれいでした!」

「よかったよね」

「はい!」

「じゃあね」

「はい!」

「さよなら」

「さよなら!」

この写真の方向は北だ。左手が西になる。その西の空はさきほどまで、赤、橙、黄、青、紫の暖色、寒色がグラデーションの帯となって、大空を染めていた。

そのとき、僕は用事を済ませて夕方の大通りを歩いて家にもどっている途中、ここに差し掛かったとき女子高校生が目に入った。ふたりは自転車から降りて噴水の周りを鬼ごっこでもするように、ダンスをするかのように軽い足取りで噴水のまわりを一周した。

9月13日、夕暮れの大通り。ほんの些細な会話。
街を焦がしたあの夕焼けは僕らの胸まで焦がしていたんだ。

 

日曜日は何処にも出かけない

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日曜日の昼近くになって僕はようやく目覚めた。いつもより少しだけ濃いめの二杯分のコーヒーを淹れ、窓際のテーブルでマグに入ったコーヒーを飲みながらぼんやりとあたたかい陽射しに身体を預けていた。覚醒するまでにはもうしばらくの時間が必要だった。

それから数時間が経過しただろうか。ラジオからはドビュッシーが流れていた。テーブルの上の本に影を落とすその角度は鋭角になってきていた。午後3時を過ぎたあたりなのだろう。僕はいくつかの写真集を手にとり、過去に見ていた写真をもういちど見直しながら本を買った時のことを思い出した。旅の本だけを集めたその本屋では女性店員と旅と本について語り合ったこともあった。そこは訪れるのはきまって夜の遅い時間だった。本を手にした僕は、空港のラウンジにも似た隣接のカフェでその本のページをめくるというのが好きだった。あの本屋もカフェもいまはもうない。

いま一冊の写真集をめくりながらそんなことを思い出している。

(写真集「A  KA  RI」FUJII TAMOTSU / リトルモア/ 2005年)

春、その次の季節

今日の広島は晴れたり曇ったりの肌寒い日曜日だった。遅い午後に海辺のテラスにいた僕は、雲が低くたれ込み、ときおり小さな雨にも降られて、まるで秋の終わり、冬に向かうような夕暮れの島影を見つめていた。だけどそれはわるくはなかったよ。
 
そんな日曜日、きみはどこで何をして過ごしていたのだろうか。いま僕は部屋にいながらきみのことを想いながらこの曲を伝えたくなったんだ。僕らのあの季節がやってくる。どうだい、いい気持ちだろう?明日からは桜が満開に向けて一斉に花開くというのに、相変わらずそそっかしい僕はきみが元気できみらしくていてくれることをいつも願っている。
 

心惹かれる瞬間

記念日、誕生日など特別な日や時間には好んで足を踏み入れない。だけどよく考えてみると僕は特別な日や時間そのものを避けたいのではなく、予めそこに特別、記念という枠をはめられた状態を避けたいのだ。予定調和じゃない日の、心惹かれる瞬間が好きなのだ。強引にまとめるならば、それこそが結果として自分の特別な日や時間となるのだ。