カテゴリー別アーカイブ: 「男と女」Un homme et une femme

ディパーチャー / DEPARTURE

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ムッシムパネンで一年間シリーズで続けた『「男と女」Un homme et une femme』。最終ポスターのケーキが(ようやく)出来上がって、いま店頭に並んでいます。これは僕がデザインしたフライヤーです。でも1枚だけなんです…。

もちろんムッチム(川本俊介)が制作しました。上層と下層の味がそれぞれ違っているのに、口の中ではいい関係。まさに今回の“男と女”です。彼はふたりの内面を表現したようです。素敵ですね。

そして僕がケーキに付けた名前は「ディパーチャー / DEPARTURE」。ある朝、この名前が浮かんできました。当然ながら男と女の物語が内包されています。あなたがこのケーキを口にしたとき、なにかの物語がはじまるといいなぁ。そのとき、それこそがディパーチャーなのだから。

最終回のポスター → GO

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスターVol.10

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ムッシムパネンのポスターシリーズの最終回です。
2月にはじまりこの1月篇までの1年間で
男と女の10シーンをお届けしました。
そしていまここに終わりを迎えました。

僕はこのストーリーを写真とコピーで続けてきました。
彼と彼女の世界は、僕が個人的に想い、追い続ける
ひとつの理想の関係だったと思うのです。
心の内側が写真とコピーによって表面化した結果なのですね。
僕はこれからも追い続けていくんだろうな〜w

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスター → GO

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自由でいながら、お互いをお思いやりながら、
ふたりは固い約束もないままに、一年という時間を旅してきました。

一年を経て彼女は「ときに滑稽だけどわるくない、わたしたち」と、
二人の関係を公然とさらり肯定しました。
そして男は「ふたりは、もうすでにそこにいない」という言葉とともに
いちども姿をさらすことなく、気配とせつなさだけを残して
ふたりは僕らの前から消え去っていきました。
行き先を誰にも告げることなく。

もしかするといつか何処かの街角の花屋さんで、
彼が彼女のためにスミレを手にしている姿を見かけるかもしれません。
< Violets for Your Furs.>

ふたりに微笑みとグッドラックを。
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今年もdorado radioをごらんいただきありがとうございました。
読者のみなさまに感謝します。
新しい年に元気でまたお会いしましょう。
それではどうかすこやかなよい年をお迎えください。

2012年12月31日
dorado / 土居辰彦

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスターVol.9

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11月のポスターをアップするのを忘れていました。

クリスマスの二人をイメージする写真を選びました。
どちらも球体がストーリーのモチーフになっています。
リボンのそれは女性の世界。
赤と緑のヴィンテージの糸は男。
今月もまた二人は自身を主張します。

9月のポスターの世界「Moonglow」が登場

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ムッシムパネンでは、(ようやく)9月のケーキが登場しています。
10月のポスターも出来上がっているのにも関わらず
この時間差にはワケがあるのです…(アレコレ)お察しくださいw

今週の金曜日から店頭で販売しています。
お店から「ムーングロウ Moonglow」の紹介です。

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栗クリームを詰めたさっくりパイの上に、
和三盆を使ったスポンジと柿のパンナコッタ。
中にホウズキジュレを忍ばせて、カシスソースでアクセント。
スポイトに入ったカラメルソースをかけてお召上がり下さい。
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この「ムーングロウ」を初日に食べてきました。
まず真ん中に突き立ててあるデザインに目がとまりました。
これはスポイトなんです。これを引き上げてケーキ全体に
カラメルソースを押し出していただくのです。
このワンアクションが口にする前のワクワク感を先に味わえました。

味を表現するときに“濃い”というのがありますが
「ムーングロウ」は“奥行きが深い”味ですね。
そして和三盆の上品な甘み、カシスソースの爽やかさ、
ホウズキジュレのフルーティな透明感。
これらがいい塩梅で調和しているのです。
過不足なくバランスを保っていて印象が深いというのかな。
ひとことで大人の男と女の関係と言い換えていいかもね。
赤ワイン、ポートワインとの愛称も良さそうです。
ぼくは大好きです。

ところでこの「ムーングロウ」はジャズのスタンダードにもありますね。
ドリス・デイもトニー・ベネットも歌っています。
山下達郎の「ムーングロウ」もありましたね。
僕はそんな世界もイメージして今月もネーミングさせていただきました。

9月のポスターはこちらです。

♪Moonglow / ドリス・デイ(YouTube)

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスターVol.8

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ムッシムパネン、10月のポスターです。
店内の掲出は明日24日なのでちょっとフライングですね。

いよいよ男と女は会うことになりましたよ。
10月28日、ムッシムパネンで行われる
「mama!milk live in musimpanen “rendez-vous”」の世界で。

もちろん、男と女はあなたとあなた。
そんな音楽とスイーツのイメージの世界を遊んでくださいね。
限定50名のライブはあと少し残っているんじゃないかな?
詳細はムッシムパネンで確認してくださいね。

ところで今回は締め切りが迫り写真とコピーともに難儀しました。
ずっと考えて、考えて、、、、思わず出てきた言葉が
女の言う「ずっとわたしたちのままでいましょう、この光と影のように」。
これは僕の信条みたいなものなのです。
そして男の「アコーディオンとコントラバスのように」は
もちろんmama!milkの世界です。

このあと僕は当日のパンフレットの制作にかかります。
まだ真っ白!
なんとかなるというより、なんとかしますよ。
アタマの中では出来ていますから〜♪

あのポスターの男と女が織りなす世界がライブに

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ちょっと秋が楽しくなる、ライブのご案内です。

ムッシムパネンのスイーツと、僕が撮影・制作しているマンスリー・ポスター“ 「男と女」Un homme et une femme ”のビジュアル・ストーリーに、mama!milkの独創性溢れる音の世界が融合したライブ「mama!milk live in musimpanen “rendez-vous”」を行います。(ちょっとした一連の流れでこうなっちゃったんです。)

ポスターのあの「男と女」は、いよいよこの日、ここで出会います。河岸のカフェで深まりゆく秋の夜をご一緒にたのしみましょうね。男と女はあなたとあなた…。

日時 : 2012年10月28日(日) OPEN / 18:30  START / 19:00

会場 : ムッシムパネン 広島市中区銀山町1-16 

料金 : 4,000円 (1名 / ドリンクとランデヴー・オリジナルスイーツ付き)

人数 : 限定50名様、すべてご予約制です。

ご予約・お問い合わせ : 電話 082-246-0399(ムッシムパネン)

記念パンフレット : 2月から10月までのポスター写真をおさめたパンフレットを当日会場で販売(限定数)いたします。

<ムッシムパネン>

<dorado radio / 「男と女」Un homme et une femme>

<mama!milk>
生駒祐子(アコーディオン)、清水恒輔(コントラバス)によるデュオ。1997年より世界各地の古い劇場、客船、寺院、美術館等での演奏を重ね、クラシカルな香りと新鮮さ、しなやかさや狂おしさをあわせ持つその音楽は「 Cinematic Beauty」「まだ見ぬ映画のサウンドトラック」「旅へいざなう音楽」とも評されている。近年は折々に様々なアンサンブルを編成し、映画、美術、アニメーション作品のための音楽においても活躍しながら、アナログ・レコーディングによる「Fragrance of Notes」(英国BBC radio1″Jazz Album of the Year 2009″)「Parade」(2010)をはじめ、海辺の廃墟でのフィールド・レコーディングによる「Quietude」(2010)、製本工場跡ギャラリーでのセッションから生まれた音源「Nude」(2011)など、数々のアルバム作品も発表している。

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスターVol.7

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男と女が織りなす二人の世界を毎月ポスターで表現して、
それをムッシムパネンのムッチム(川本修介)がケーキにするシリーズ。
9月のポスターができました。
店頭では水曜日からご覧いただけます。

「サトウキビ畑を抜けて650マイル」
「ここでわたしをつかまえて」

男はいま沖縄の伊計島にいます。
ここから650マイル先に思いを馳せています。
そして女は男を待ちます、ここで。

もうお気付きでしょうが、このコピーは
J・D・サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を
意識してあそんだものです。

東へ650マイルは、そう広島なのです。
10月、いよいよふたりが会う街を広島にきめたのです。
会うシーンにはちょっとした演出が用意してあります。
ムッチムの作るケーキと僕の制作するポスターのほかに、
アーティストのライブで迎えます。
詳細は近日中にご案内しますので楽しみにしていてくださいね。

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスターVol.6

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ようやくVol.6ができています。
先週末からムッシムパネンのカフェの壁面に貼ってありますよ。

上が彼です。
『きみは音をすべて脱ぎ去った花火』だと言っています。
どんなときにそう感じるのでしょうか。
彼女の何気ない仕草、表情、言葉の断片などから感じるのでしょうか。
音のしない花火だなんて遠く離れた場所でみているようにも感じます。
彼は彼女に対して精神的な距離を感じているとは思いたくはないのですが。

そんな彼女は『それは外すときがいちばんセクシー』だと。
自分自身のことを、あるいは同性だからこその鋭利な視点なのでしょうか。
「2枚とも男性から女性に対する表現みたい」って、おKさん。
たしかにそうですね。

じつは僕の知る素敵な一人の女性が、女性のその仕草について
同じようなことを言ったのを覚えているのです。
外すのは写真のようなアクセサリーであったり、メイクであったり、
あるいは下着かもしれません。さらには日常や常識かもしれませんね。
だからそのセクシーさとは、彼女自身(女性)に対しての思いなのです。

さて女性はどう感じられるのでしょうか。

6月のポスターの世界、「Voyage」が登場

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ムッシムパネン6月のポスターイメージのケーキが出来ました。

今日から登場した「Voyage」をお店で食べてきましたよ。
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アーモンドとコーヒー豆で食感を出したチョコレート生地に、コーヒー風味のクリームとライチとトンカ豆をきかせたムース。鮮やかなブルーキュラソーのジュレをのせました。450円。
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この写真は中身がわかりやすくするため予めカットした状態です。
先週試作したのに比べてぐんと美味しくなってました。
もうそれはそれは自信を持ってお勧めします。
味は説明と写真で想像してお店で確かめてくださいね。
たぶん明日か明後日に登場する「Voyage」は
ライチの味がもっと鮮明になるそうです。たのしみですね。
先月の「Cinema」はいまなお好評とのこと。うれしいなぁ。
グリオットチェリーがあるうちは店頭に並ぶそうです。
まるで僕は広報マンみたい…違いますから〜(笑)

なおこのポスターシリーズのケーキは
最初に僕がポスターを制作(写真とコピー)して
ムッチム(川本俊介)がそのイメージのケーキを作り、
最後に僕がネーミングしてフライヤーにするというものです。
従来のケーキ作りにはなかったまったく新しい世界です。
一ヶ月に一度、ふたりのコラボレーションでもありバトルなんですよ。
緊張感がたまりません。
7月のポスターイメージは既に(アタマのなかに)できています〜(^^)/
でも制作を始めたらきっとかわっていく〜♪

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスターVol.5

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今月のポスター(A1)が出来上がりました。
ムッシムパネンの店内には明日の午後に掲出します。
『アペリティフを楽しむ会』に間に合わせましたよ。

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『過ぎゆくことは、かくも美しい。』

過ぎゆくのは“いま”であって、現在進行形なのです。
どんなことが起きようとも現在進行形であることそのものが美しいのです。
だから“思い出は美しい”では決してないのです。
もちろん過去の上に成り立っている“いま”ですが
過去の時間をないがしろにはしません。

『いまは、アオとシロ。』

生きていることはまさにライブです。
いつなんどき目の前の状況が変わるかもしれません。
それでもしなやかにいつも“いま”に向き合い、馴染んでいる。
いまはアオとシロですが、明日にはミドリ、アカ、パープル…。
そのときにしかわかりませんね。

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男は『いまは、アオとシロ。』
女は『過ぎゆくことは、かくも美しい。』

僕が制作しておいて言うのも変ですが、
今回のストーリーは、男と女の立場をきめるのが難しかったのです(笑)。

ふたりはけっこうわがままだけど柔軟なのです。
それに向こう見ずかもしれない。
守ることよりもあたらしい時間に呼応することがすきなのです。
なにかを所有すると、そのなにかに縛られてしまうのがきらいだから。

潔さをもったふたりは、こういうふたりなのです。
僕の思うふたりはこうあってほしいのです。
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さて、きょうムッチムにこれ(A3出力)を見せたところ
彼がつくるケーキのイメージの断片がなんとなく浮かんだようでした。
その場で僕らは顔を見合わせて
「楽しいけどけっこう厳しいよね〜」って(笑)。

どんなケーキが誕生するのでしょうか。
楽しみに待ちましょう。