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100枚の名刺と100人の友達、そして彼女の笑顔

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銀座・伊東屋さんの「私と伊東屋の思い出」募集に、僕は7月10日の締め切り日当日、しかも締め切り時間直前の2時間前に応募していました。応募概要と経緯は省略しますが、昨日、僕の名前が金箔で入った、ネイビーブルーの布張り製本のすてきな厚いノートブック(A5サイズ)が伊東屋さんから送られてきました。

この思い出は忘れないように、いつかの機会に文字にしておこうと思っていたところ、伊東屋さんのこの募集を知って急いで書き留めてみたものです。あくまでも僕の人生の思い出としてね。30歳のある時期の思い出をこうして記すことができた僕は、いま笑顔でいます。

公開をためらいますが、まあ、30歳当時のアオイ僕として読み流してください。

「100枚の名刺と100人の友達、そして彼女の笑顔。」

 冬の季節が始まろうとしていたその日の午後遅く、僕は彼女とコーヒーショップで待ち合わせをした。
 
 彼女はコーヒーを一口飲んだあと「わたし、じつはいいアイディアがあるの。辰彦さん、名刺を作らない?」と明るい笑顔で言った。じつはそのときの僕は30歳を目前に、7年勤めていた仕事を辞めて、三日後には沖縄行きが決まっていた。写真撮影をするという言い訳がましい理由をつけて、約一年、南の島で自由な時間をあそんで過ごそうとしていたのだ。その沖縄で僕が出会うであろう新しいたくさんの友達のために渡す名刺があればいいねと、彼女が提案してくれたのだ。生まれて初めてのどこにも属さない個人の名刺だ。思いもよらなかった彼女のアイディアに僕はうれしくなった。コーヒーを飲み終えてすぐに僕らはその足で銀座の伊東屋をたずねた。

 そのコーナーにはたくさんの名刺のデザインサンプルが用意されていた。どのデザインもすてきだった。目移りしてしまうほどだった。紙はどれにしようか。印刷する色は何色がいいか。そんなことを二人で相談しながらデザインを検討していった。メーンビジュアルがあるといいねと、二人の考えが一致した。ほどなく、それは日本地図に決まった。彼女の暮らす街と僕が旅立とうとしている街。そして僕がこれから訪れる沖縄の距離が視覚でわかることが二人にとって重要だった。

 横位置の白いミラーコート紙の左半分の中央に、ほんの小さく塗りつぶした日本地図をアイコンのようにレイアウトした。地図のすぐ外側には、TOKYO、HIROSHIMA、RYUKYU ISLANDの三つを記した。右側に現地の住所と僕の名前をすべてイタリックのアルファベットでいれた。電話番号はなかった。印刷は一色、色はネイビーブルー。すべてのデザインが完成して、担当の方に100枚をお願いして僕らはお店を後にした。

 三日後、僕は沖縄にいた。特別に何かをする訳ではない曖昧な時間が過ぎていく。何せこれから一年近くもいるのだから急ぐことはなかった。沖縄暮らしが二週間を過ぎたころのある日、僕の住むアパートの郵便ポストに小さな小包が入っていた。部屋に入って開くと、あのとき伊東屋で注文した箱に入った名刺とポストカードが入っていた。まず名刺を確認した僕はその出来映えに大いに満足した。そしてポストカードに目を通した。それは万年筆を使い、ネイビーブルーのインクで書かれていた。
 
 「曇り空の東京です。バイトの途中で強引に用事を作って外出することができたので、さきほど伊東屋さんで名刺を受け取ってきました。そしていまコーヒーショップの丸いテーブルの椅子に座って書いています。この名刺をわたしはとても気に入っています。辰彦さんがこの名刺を100枚使い終わったら、あなたには100人の友達ができているのね。その時、わたしはあなたの笑顔を想像することをたのしみます。」 

 それから半年も経たないうちに100枚の名刺は新しい友達100人に引き合わせてくれた。はたして彼女には僕のどんな笑顔が想像できたのだろうか。いまもなお僕は確かめることができないままだ。

 あのときのふたりは、夏の日焼けが秋の訪れとともに少しずつ薄くなってゆき、シェットランドのセーターに袖を通す頃には、すっかり日焼けは消えていた…そんな関係だったのかもしれない。

休日の夜をたのしんでください〜♪

昨夜のTOKYO MOON / InterFM で流れたOmar / ♪There’s nothing like this.
松浦俊夫さんによるセレクトだ。TOKYO MOONはセンスの良い選曲で日曜の夜にふさわしい素敵な番組だ。1990年リリースから23年。CDでよく聞いていたこの曲にはアノ頃の僕の思い出がいっぱい詰まっている。時を経てもいいものは残っていく。それがスタンダード。もちろんTOKYO MOONも僕のスタンダードとしてすでに息づいている。

このPVは最近行ったセッションです。
♪There’s nothing like this.
それでは休日の夜をたのしんでください。

「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスターVol.9'

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これは写真を変更したモノクロ・ヴァージョンです。
カラーを作ったあとで制作しました。
でもポスターになったのはさきほどのカラーヴァージョン。
ムッチムたちはじめ、僕以外の人に公開するのはここがはじめてです。
このモノクロ・ヴァージョン、すきだったんだけどなぁ〜♬

僕のフェイスブックから

僕はFacebookのアカウントを一昨年の夏に取得して、昨年の夏頃から本格的に使っています。ブログだけで知っていただいている僕とは、また違った僕がそこにいます。今日はその一部をご紹介します。写真の下のテキストは更新した写真についての僕のコメントです。
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・Me of 30 years ago
たしか28歳ころ、ジャズ喫茶での僕。
このときから30年が過ぎた。

・この時代にコルトレーン、マイルス、クインシー、モンク、エバンス、ハンコックらの音に出会い、毎日通って聞いていたんですよ。

・で、いまはコレを聞いている。
Robert Glasper / ♪Afro Blue (feat. Erykah Badu)

・この写真はジャズ好きの友人(新聞社のカメラマン)が、僕が聞き入っているところを撮ってくれていたんです。カメラはNikon F2だったと思います。で、僕は、ジャズでイットルんです〜w いまではいい記念と思い出です。

<コメント:時系列順>
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・『「美」とは本来、無価値なものである。風景や空の雲が無価値であるような意味において。詩人は「美」の発明家である。思想のような退屈なものでさえ「薔薇の薫りのように」表現したいと思いたいと思うのである。』

これは黒田維理の詩集「SOMETHING COOL」に寄せた、北園克衛の言葉だ。

僕の前には偉大な先達がいてくれるではないか。
自分の道を歩いて生きていゆこう。

いまあらためて。

ドイコとタツコです〜♪

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今日からグリーンコーヒー三川町店で、
僕の友人、立田さんのクリエイティブブランド、DIX / VINGTが制作した
『 「SCRAP」RE-USE FRAME LIMITED SHOP』が始まりました。

山陰の日本海沿岸に流れ着いた流木でフレーム(額)を制作し、
そこへ彼のセンスあふれるビジュアルをいれたものです。
50数点を展示してクリスマスの25日まで開催してますので
お時間ある方はぜひ立ち寄ってみてください。
クリスマスプレゼントにいいね。

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このグリーンコーヒーのギャラリーは、期せずしてデュオ・ライブ!?
僕の作品展と立田さんの期間限定ショップインショップとなりました。
まっ、今回はシングルデビューみたいなものね。
次回セカンドシングル構想はすでに完成しており、
年明け早々にまた二人のリレーで行います。
アナログのA面とB面みたいに。
なお僕の作品展は「ムッシムパネン」でVol.2が開催中ですよ。

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ドイコとタツコ、ふたり合わせて115歳。
恥ずかしいくらいゲンキなんです〜♪

「SCRAP」RE-USE FRAME LIMITED SHOP
会場:「グリーンコーヒー三川町店」
会期:2011年12月1日〜12月25日
※日曜日と月曜日がお休みです。
時間:12:00〜19:00
住所:広島市中区三川町2-18-1 
電話番号: 082-249-0043

クリスマスポスターのデザイン2011

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今年もできましたよ。

広島市中区の人気ケーキショップ「ムッシムパネン」の
クリスマスポスター(A1サイズ)のデザインです。
ペンダントライト部分はすべてムッシムパネンの「m」でできています。
昨年同様サンタもトナカイもいません。
それでもクリスマスなんです〜♪

カラーと白黒二種類作ってみたら両方よかったので
今年はVer.Color と Ver.Black & Whiteの2種用意しました。
背景の写真は同じように見えますがカラーと白黒はそれぞれ別な写真です。
印刷の際にカラー写真を白黒に反転すると上がりがよくなかったので
白黒版ははじめから白黒写真で再撮影しました。

じつはもうひとつ別案があって進行していたんですが
入稿直前にこのデザインが湧いてきたのですぐに差し替えました。
僕はいつも「イマ」を大事にしています。

明日から店頭にお目見えすると思いますので
お店に寄られた際は見てくださいね。

ケーキ、やっぱり美味しいですから〜♪

2010年のポスター → GO
2009年のポスター → GO
MUSIMPANEN → GO

こっちはチラシね♪

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