僕の部屋が西から斜めの光線を受けている。
光はベッドと壁に色を透過しながら影をつくる。
彼女はよく晴れた日の夕方にだけこの部屋にやってくる。
声もしない、匂いもしない。
抱きしめることもできない。
まどろみの中で僕らはしずかに息をひそめて向きあい
刹那を胸いっぱい呼吸した。苦しくなるほどに。
そして光は僕の視線をゆるやかにくぐり抜け
音もなくいつもの彼方に消えていった。
夜がやってくる前に。
僕の部屋が西から斜めの光線を受けている。
光はベッドと壁に色を透過しながら影をつくる。
彼女はよく晴れた日の夕方にだけこの部屋にやってくる。
声もしない、匂いもしない。
抱きしめることもできない。
まどろみの中で僕らはしずかに息をひそめて向きあい
刹那を胸いっぱい呼吸した。苦しくなるほどに。
そして光は僕の視線をゆるやかにくぐり抜け
音もなくいつもの彼方に消えていった。
夜がやってくる前に。