ムッシムパネンのポスターシリーズの最終回です。
2月にはじまりこの1月篇までの1年間で
男と女の10シーンをお届けしました。
そしていまここに終わりを迎えました。
僕はこのストーリーを写真とコピーで続けてきました。
彼と彼女の世界は、僕が個人的に想い、追い続ける
ひとつの理想の関係だったと思うのです。
心の内側が写真とコピーによって表面化した結果なのですね。
僕はこれからも追い続けていくんだろうな〜w
「男と女」Un homme et une femme / ムッシムパネンのポスター → GO
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自由でいながら、お互いをお思いやりながら、
ふたりは固い約束もないままに、一年という時間を旅してきました。
一年を経て彼女は「ときに滑稽だけどわるくない、わたしたち」と、
二人の関係を公然とさらり肯定しました。
そして男は「ふたりは、もうすでにそこにいない」という言葉とともに
いちども姿をさらすことなく、気配とせつなさだけを残して
ふたりは僕らの前から消え去っていきました。
行き先を誰にも告げることなく。
もしかするといつか何処かの街角の花屋さんで、
彼が彼女のためにスミレを手にしている姿を見かけるかもしれません。
< Violets for Your Furs.>
ふたりに微笑みとグッドラックを。
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今年もdorado radioをごらんいただきありがとうございました。
読者のみなさまに感謝します。
新しい年に元気でまたお会いしましょう。
それではどうかすこやかなよい年をお迎えください。
2012年12月31日
dorado / 土居辰彦